Lesson1-5 世界で食べられている食肉

前回のページでは、食肉の4分類には該当しないが食用として使用されている
珍しい食肉がいくつか登場しました。

今回のページでは、世界の肉文化や世界で食べられている珍しい食肉、
およびその特徴
などを学習していきたいと思います。

北方民族の「トナカイ食」

食肉は、地域の気候にも大きく影響します。
強い生態系を持つ動物が環境に適応し存在している場合、
その動物が食肉として利用されることは少なくありません。

例えばユーラシアの北方民族は、なんと「トナカイ」に依存する食文化を形成しています。

北方民族は岩塩をまぶして1日ねかせ、ハイマツの煙によって6時間ほどいぶした
「トナカイの燻製肉」を好んで食べるという習慣があります。

これはトナカイという環境に適応した動物と、煙による殺菌作用が食肉の腐敗を防ぎ、
肉の保存に役立つという先人の知恵が混ざった文化なのです。

中近東では「ラクダ」が食肉に!

アラブ圏ではラクダが家畜として育てられています。

遊牧民による交易の荷役用としてのみではなく、食用としても利用されています。

日常的に食べられているわけではないのですが、
祝事の席などでは食用としても利用されているというのです。

イスラム教の考え方では、「死体」や「豚肉」は
「汚らわしく、不幸が降りかかるもの」として禁制にされています。

しかし一方でラクダのような、荷役のための家畜は食べても良いとされているのです。

ハンガリーの国宝「マンガリッツァ豚」

ハンガリーでは、国宝に指定されている豚が存在しています。

19世紀の前半から、羊のようにカールした長い毛を持つ特別なぶた
「マンガリッツァ豚」が飼育されています。

マンガリッツァ豚は、1991年には200頭を切るほど減って絶滅の危機にありましたが、
種の希少性を理由としてハンガリー政府に飼育が管理され、
2004年には「食べられる国宝」に指定されました。

肉質は霜降りが多いため旨味が強く、
日本の神戸牛にも劣らない味をしていると食通の中では評判です。


これらのように、国や地域ごとに食肉文化は大きく違い、
日本では想像できないような動物が食肉として使われていることも多くあるのです。

豚が国宝になっている国があるとは驚きですよね。

このページでLesson1は終了です。
続いてのページから学ぶLesson2では、「牛肉」の歴史や部位、代表的なレシピなどを詳しく学習します。
引き続きお肉のプロフェッショナルを目指して、学習に励んでいきましょう。